トルコ映画の楽しみ Netlixで「オスマン・マーケティング社」を見た ※プチネタバレ有り

Netflix大好き!もぐらコナーです。トルコ映画オスマンマーケティング社」を鑑賞したので、今日はそのことについて書こうと思います。色んな国の映画が見られるNetflixは素晴らしいですね。

 

☆あらすじ☆

海外から商品を仕入れて商売しているオスマンは失敗続きで損してばかり。恋人のセラップの父親に結婚の許可を貰うため挨拶に行くも実質無職であることを問題視される。おまけに持参したプレゼントでも逆に怒りを買ってしまい結婚は絶望的になり、セラップ自身の態度も冷たくなってしまう。(というか、オスマンとセラップが仲良くしてるシーンってあったっけ?フェイスブックの友達申請も承認してもらえてないし、本当に付き合ってたのかな?)

セラップの家の隣の薬局で働いているソンギュルという女性はどういうわけかオスマンに一方的に好意を抱いているがオスマンは相手にせず、セラップとの結婚を夢見て部下のエルカンやウイグル人脳科学社たちと共に事業拡大に勤しむ。案の定失敗続きだが・・・

 

 

☆感想☆

今までブログに書いて来たバスク映画の「エレメンタリ」、スペイン映画の「アニマ」、韓国ドラマの「キングダム」といった作品は、私たちが慣れ親しんでいる日本やアメリカの映画と基本的には同じように鑑賞できましたが、この映画はそういう作品とは毛色が違うと感じました。鑑賞態度を切り替える必要があるのかな。コメディは文化の違いが出やすい分野だとよく聞きますが、この映画では特にそれを感じました。

 

前半は正直「最後まで見きれるかな?」と不安でした。「これは面白いの?」「このシーンは必要なの?」と感じる場面が多くて。最初はオスマンスリランカから仕入れた女性用ヘアケア商品を通販番組で宣伝する場面から始まりますが、初っ端からこれがイマイチ要領を得ないというか、全然笑えないし会話のテンポが悪いと思いました。でも、このヘアケア商品のオチはおバカ過ぎて笑っちゃいました。

 

事業拡大を目指すオスマンと部下のエルカンは、視聴者参加型番組に出演してどさくさ紛れに商品の宣伝をするという悪巧みを思いつくんですが、3つの番組に出演する演出が10分ほど続きます。番組趣旨と関係ない商品宣伝し始めたオスマンがスタッフにつまみ出される様子を数十秒とかじゃだめなのかな?とか思ってしまうくらい長いんです。

 

「絶対こういうオチだろうな~」と予想できるオチの前振りにも10分近く費やすんですよ。電気ヒーターとイスラム教徒礼拝用マットを融合させた新商品を開発するという話があるんですが、もう絶対に火が出ますよね。で、やっぱりモスクが火事になります。映画の本筋には全く必要ないエピソードに10分も使っちゃうんですね。でも途中から逆にそれが面白くなってくるんです。この辺りになると映画のテンポに慣れて来て面白く感じ始めました。

 

ストーリーとしては結局オスマンが成功してハッピーエンドなんですが、オスマン自身の人間 的成長は全くありません。完全に他人(ソンギュルとエルカンとウイグル人)の力に乗っかって運だけで成功者になってしまいます。「取って付けたような主人公の成長なんて描く気はないよ」という潔さを感じました。

 

この作品の予告編がYouTubeにアップされていました。なんと1000万再生ですよ。トルコ人口は7000万人ですよ。大人気ですね。PC的にどうなの?と感じる描写も結構あるけど、トルコの街並みがすごくオシャレだし異国情緒あふれる音楽もいいです。最初は退屈に感じても最後には「面白かった」と感じるはずです。ぜひ見てください。